こんにちは!
今回は、「なぜ人間は資源が枯渇するまで使い続けるのか?」です。
「石油がなくなるって言ってるのは嘘じゃないの」
「使い続けても無限に湧いてくる」
とおもっているあなたに向けて書いた記事です。
今回は少し、自然科学的な話かとおもいきやただの心理学の話ですよ。
記事を書くにあたり引用させていただいた本は、
ジョン・ブロックマンが編集した「天才科学者はこう考える」より
カウフマン財団上級研究員のポール・ケドロスキーが書いた
「なぜ人は枯渇するまで資源を使うのかーシフティング・ベースライン症候群」です。
ホント天才科学者の思考回路は読んでいて面白かったです。
資源の量が減っていないと勘違いしている
あなたは地球の資源(石油など)に限りがある話は知ってますよね?
そして、昔しからそろそろ資源が枯渇する。
〇〇〇〇年には資源がなくなるから火星に移住しようなんて話もあるぐらいです。
しかし、私を含めてあなたも資源の枯渇に関してそんなに注意を払ってませんよね?
車で移動するし、寒かったらファンヒーターを使用する。
もし、資源が有限なら車を使わず電気自動車に乗り換えるし
ファンヒーターでなく床暖房など電気で暖を取るはずです。
なぜ人間は資源が有限だと知りつつも使い続けるのか?
それは、「シフティング・ベースライン症候群」によるものです。
シフティング・ベースライン症候群とは
資源が豊かにある時点から、事実上、枯渇してしまうまでの間、
その時の資源量を単なる「現状」として扱い、それを危機として扱わないことです。
ようするに、お菓子が入ったビンに最初はお菓子が満タンに入っていた。
食べていくうちにお菓子はなくなっていくが、
75%残っている時点でまだある。50%時点でまだ半分もある
25%時点でまだ50%から半分になっただけ
10%時点では25%から少なくなっただけ。
というように、全体から見た割合で考えるのではなく
前回まで残ってる分から今回減った分でしか人間は考えられないようにできています。
石油の話をすると年代によって考え方が様々です。
60代の人は子供の頃石油が無くなるなんて思ってもいなかったが
現状少なくなっている・限りがあるという認識を持っています。
しかし、20代はどうか?
生まれた時から石油は少なく限りがあることを知っている。
少ない量から多少減ったところで特に意識はしない。
我々が考えなくてはいけないのは、
現状の把握と過去にどれぐらいの元があったのかを考える必要があるかもしれません。
ウォーレン・バフェットの投資に当てはめてみる
シフティング・ベースライン症候群は減る物に対してではなく、
増えるものにも使うことができます。
世界一の投資家ウォーレン・バフェットを例に見ていきましょう。
ウォーレン・バフェットは、今や世界有数のお金持ちとして知られています。
しかし、最初からお金持ちの家系に生まれたのか?
と言われれば違います。
ただ、ウォーレン・バフェットを羨む人はみな
ウォーレン・バフェットをお金持ちというイメージしか持ちません。
最初にどれぐらい乏し資金で投資をスタートしたのかすら考えません。
なぜならウォーレン・バフェットのスタートラインが金持ちというイメージから入っているからです。
実際のウォーレン・バフェットは、
子供の頃、近所の人にガムを販売したり・コカ・コーラを買って自分で販売したり・
池に落ちているゴルフボールを拾って格安で売ったり・新聞配達をしたりしてり・理髪店にピンボール機械を置いてもらったりしてお金を蓄えていました。
最初から投資を行って成功していたわけではないんです。
最初は投資するよりも、自分でビジネスを始めお金を稼ぐ手段を作っていってました。
後に、ウォーレン・バフェットは家族や友人を巻き込んで投資をするようになり
投資先を探すのに天才的な思考を持っていました。
何が言いたいかというと、
誰もがうらやましがる人でも最初はただの人です。
自分の才能を開花させる地道な努力を積み重ねているのです。
メンタリストDaigoさんも今では億を超える金を稼いでますが
昔はだたの大学生・テレビでパフォーマンスをやる人・ニコニコ動画の登録者数3人でした。
それを子供の頃から読んでいた本の力を借りて今の億を稼ぐ人物にまでのし上がっています。
シフティング・ベースライン症候群をあなたが持っていて
人に対しても使ってしまうなら注意が必要です。
相手がどれだけ積み重ねてきたのかを1度考えてみて下さい。
そして、嫉妬するぐらいならあなたも土台を作りからはじめてみませんか?
最後に
今回は、人間が資源を使い続ける理由としてシフティング・ベースライン症候群をご紹介しました。
当たり前のことを当たり前と考えない、これが天才の思考です。
あなたが日常的でなんの変哲もないと思っていることにすら理由をつけて証明する。
それが天才の思考です。
もし、興味があるなら1度「天才科学者はこう考える」を読んでみて下さい。
あなたの世界を広げるにはおすすめの本ですよ。
あなたの世界が広がることを願っています。
引用元情報
編者:ジョン・ブロックマン
訳者:夏目大 花塚恵
発行年:2020年
発行所:ダイヤモンド社
装丁デザイン:竹内雄二
装丁画像:Paul Campbelll/iStock
本文・図版デザイン・DTP:松好那名
製作進行:ダイヤモンド・グラフィック社
印刷:信毎書籍印刷(本文)・新藤慶昌堂(カバー)
製本:川島製本所
編集協力:野口孝之
編集担当:上村晃大
コメント